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「手彫り」「完全手彫り」「手仕上げ」「機械彫り」印鑑の違い

ハンコを作ろうと思って印章店やネットショップを見ていると「手彫り」や「手仕上げ」などの表記を見かけたことはありませんか?

一見同じもののように見えるのですが実際は作成方法が違います。

ここでは「手彫り」や「手仕上げ」「機械彫り」等の違いについて説明していきます。

彫り方表記の確認

説明をする前にいくつかある表記を整理しておきましょう。

よく見かける表記は

  1. 手彫り
  2. 完全手彫り
  3. 手仕上げ(手彫り仕上げ)
  4. 機械彫り

などがあります。

3の「手仕上げ」と「手彫り仕上げ」は同じものだと考えて差し支えないのでまとめています。

「手彫り」と「完全手彫り」は同じ意味のように感じますが、必ずしもそうとは限りません。

「機械彫り」だけは全く別のものだろうと思われるかもしれませんが、これもまたそうとは限らないのです。

それでは順を追って解説していきます。

 

印鑑の作成過程

それぞれの表記の意味を解説する前に印鑑を作成する工程を知って頂く必要があります。

印鑑の作成工程は大きく分けて次のようになります。

  1. 印影のデザインを決める
  2. 粗彫り
  3. 仕上げ彫り

実際には他にも細かな作業がありますが、簡単に言えばこの3つの過程を経て印鑑は作られます。

それぞれを簡単に説明します。

1.印影のデザインを決める

彫る文字や書体、文字の向きなどを考慮して実際に彫る元となる形を決める作業です。

この過程は人が手作業で描く方法とコンピュータによってデザインする方法があります。

コンピュータによる作成では人が操作してデザインの調整をすることもあります。

2.粗彫り

1で決めたデザインを元に印材を大まかに彫っていく作業です。

人が手で彫る方法と印章彫刻機を使って機械で彫る方法があります。

3.仕上げ彫り

2で彫られたものを更に細かい部分や彫り残した箇所などを彫って綺麗に仕上げていきます。

 

「手仕上げ」「手彫り仕上げ」は粗彫りに機械を使う

「手仕上げ」や「手彫り仕上げ」と表記されている場合は粗彫りを彫刻機で行います。

そして機械が彫ったものに人が手を加えて仕上げるのが「手仕上げ」または「手彫り仕上げ」です。

ただし、手で彫る程度はショップによって違います。粗を修正するだけのところもありますし、同じ印影のものができないように念入りに彫るショップもあります。

「手彫り」は機械を使わないとは限らない!

「手彫り」は粗彫りと仕上げ彫りのいずれも機械を使わずに人が彫っている可能性が高いでしょう。

えっ?「可能性が高いでしょう」?

きっとそう思ったことでしょう。

実は「手彫り」と表示されていても「手仕上げ」と同じように粗彫りは機械を使っている場合があるのです。

仕上げに「手で彫っている」ので必ずしも間違った表記とは言えないのです。

曖昧さをなくすための「完全手彫り」表記

機械を一切使用していなくても、「手彫り」表記だと前述のように機械を併用しているのではと思われてしまう可能性があります。

そこで、誤解を生まないようにと「完全手彫り」と表記しているお店もあるわけです。

「完全手彫り」と表示されていれば粗彫りも仕上げ彫りも人の手で彫られていると考えて良いでしょう。

「機械彫り」表記でも「手仕上げ」と同等のことも

最後に「機械彫り」について解説します。

「機械彫り」と表示があれば必ず彫刻機を使っています。

彫刻機の性能が良ければ「粗彫り」「仕上げ彫り」の両工程は分ける必要がなく、そのまま製品として販売できるものを機械が作り出すことができます。

ただし、仕上げに人が手を加えている可能性もあります。もしそうであれば「手仕上げ」と同じものと考えることが出来ます。

「機械彫り」は人が一切彫っていないものと仕上げは人が彫っているものの2種類が考えられるということです。

表記方法に決まりはないので店の考え方次第

各表記について解説してきましたが、おそらくモヤモヤとした感じがしているのではないかと思います。

同じ表記でも彫り方が違うことがあるわけですからそう感じるのは当然です。

なぜこんなことになるのかと言うと表記方法に決まりがないからです。

各お店が一番良いと思う表記方法を選んで表示しているというのが正直なところです。

さすがに「完全手彫りです」と表示しながら実際には人が一切彫っていないのならば詐欺ですが、どちらとも取れる曖昧なパターンが多いのが実情です。

これらの表記はあくまで参考までと考えるほうが良いかもしれません。

表記に誤魔化されないように店を選ぶ

そうは言ってもどこかで印鑑を作ってもらわなければいけないわけですから、店を選ばないと始まりません。

彫り方表記でハズレ店を引いてしまわないようにするには

表記だけで決めるのではなく、例えば「手彫り」と表示されているならばその店の「手彫り」がどのような工程なのかの説明を確認するようにしましょう。

実店舗ならば店員に直接聞いてみましょう。答えが曖昧なら注意したほうがよいかもしれません。

ネットショップならばホームページ内に彫り方を詳しく説明しているショップを選ぶようにしましょう。

ショップによっては画像つきで解説してくれているところもあります。

情報を公開しているということは後ろめたいことはないと考えられます。

どのお店にするか迷ったのならば作成工程の解説がされているショップを選ぶようにしましょう。

 

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